2022年10月にJetstarで愛媛に行ってきました。愛媛は自然も食も魅力が一杯で、とても素晴らしい場所でした! しかし、今回はその自然でも食でもなく、観光客もほぼいないB級スポット、大峠トンネルを紹介します(笑)
大峠隧道(おおとずいどう)とは
愛媛県の八幡浜市と伊方町の境界に近く、両自治体を隔てる大峠(標高約250m)。この大峠越えの区間は、かつては幅2m程度の山道があり、八幡浜から伊方町、佐田岬半島を結ぶ唯一の交通路として重要なコースだったそうです。
その後1952年に地元民からの熱い要望によりトンネル工事が行われ、長さ110mの導坑が完成(導坑:トンネルを掘削するにあたって、全断面のうちの一部に先に掘った小さな坑道のこと)。しかしその後、現在の国道197号の建設計画が浮上したことによって工事が中断し、本坑と導坑が残ったまま、いわゆる未完成状態で取り残されてしまったそうです。しかし、今ではトンネル内にトンネルという世にも珍しい形態や、車道としては異常な狭さの導坑(高さ2m)がまるでガリバートンネルのようだと話題の!?B級スポットになっています。
ツーリズム四国やいよ観ネットにも大峠隧道のページがあります。(どちらの内容もほぼ一緒ですが)
・ツーリズム四国の大峠隧道のページはこちらからどうぞ
・いよ観ネットの大峠隧道のページはこちらからどうぞ
アクセスの項目でも記載している通り、大峠隧道に至るまでの道幅もかなり狭く、特に伊方側は道路も荒れ気味で危ない箇所も多いので行かれる際は要注意です。
トンネル内トンネル、通称ガリバートンネルの中へGo!
なんとか伊方側の大峠隧道の入口にやってきました。穴の両側が思いっきり土砂が崩れていて、なかなかの雰囲気を醸し出しています。まずこの時点でもう車でこのトンネル通りたくない(笑)
しかし、見た目だkでいうと他の酷道にあるトンネルと同じような感じですね。
トンネルの中に入って行きます。入り口付近は割と広くて、1.5車線ぐらいのスペースがあります。
この時点でもうけっこう怖い、、
頑張って先へ進んでいきます。このトンネルに照明は一切ありません。出口からわずかな光は漏れていますが、ほぼ真っ暗に近い暗さです。正直めちゃくちゃ怖い。。
歩くたびに自分の足音がカーンカーンと不気味に反響して、より恐怖感が増幅されます、、、
※実際は写真でよりかなり暗いんですよね。
あれが、もしかして・・・?
恐怖と闘いながら歩くと、ついに見えました!
世にも珍しいトンネル内のトンネル。通称ガリバートンネル!
なんという狭さでしょうか。横幅もめちゃくちゃ狭いですが、特に高さがめちゃくちゃ低い。トンネル前の看板にあったように本当に高さ2m程しかありません。
まるで徒歩専用みたい。軽ならギリギリ行けそうだが、普通車は通れるのかこれ!?
ガリバートンネルの中に入っていきます。
高さ2mしかないので上側の圧迫感が凄い。。トンネルなのに家よりも余裕で天井が低い、、(実際は坑道ですが)
下は少し濡れていましたが、水たまりはありませんでした。路面は意外に凹凸が少なくて歩きやすい。
現場では暗くて全く見えませんでしたが、石造り?の模様が味があっていいですね。
30秒ほど歩くとガリバートンネルのゴールが近づいてきました。
ガリバートンネル抜けました! 出口から差し込む光を見ると、めちゃくちゃホッとしました。
ビビりなので怖くて怖くてガリバートンネルを楽しむ余裕は全くなかったです(笑)。
八幡浜側から見たガリバートンネル(坑道)。こっち側は出口から近いので結構はっきり見えます。
坑道でも幅や高さはちゃんと統一されているんですね。とても綺麗な直線です。
出口に進みます。
外に出ました!
ほんの数分の間に、こんなに明るさに感謝するなんて思ってもいませんでした(笑)
▼八幡浜側から望む大峠隧道。こっち側からはガリバートンネルまではっきり見えます。
トンネルの先を抜けると、山の中にある伊方側と違ってかなり開けています。
すぐそ子にはみかん畑があるようで、おいしそうなみかんが沢山実っていました。
みかん畑ならではの農業モノレールの線路がずっと伸びていますね。
みかん畑の反対側はとてもいい景色!さっきまでの恐怖を洗い流してくれるような素敵な風景です。
奥に見えている町は保内町の宮内地区でしょうか?
まさかの展開!!!
八幡浜側の出口をでてトンネルの写真を撮ってると、何やらエンジン音が近づいてくる。
もしかしてと思ったら、まさかの車キターーー!!! しかもトラック!! まじか!?
このトラックでガリバートンネルを通るのか!? しかもおそらく地元の方!
まさかの展開に興奮した私は、ストーカーのようにトラックの後ろをついていきます。
運転手の方はさぞ気持ち悪かったでしょう。しかし、ガリバートンネルを車が通る様をぜひとも収めたい!
トンネル手前でかなりスピードを落とし、慎重に位置を確認していました。
ガリバートンネルにいざ突入!!!
うおおお!! 凄い!! 入ってる! 入ってるぞ!!
しかし、上側がギリギリすぎる(笑) 隙間5cmもないんじゃないか!?
少しでも寄ったら間違いなく擦れるでしょう。
さすがに地元の方とはいえかなり徐行して通っていました。そらそうですよね。
貴重なガリバートンネルの通り抜けを見せていただいて感謝です。
大峠隧道までのアクセス
車で行く場合、途中の道は幅が狭いので注意が必要です。特に伊方側から行く場合は大きめの車はけっこう厳しい状態です(後述します)。
車で行くのが厳しい場合、【道の駅 八幡浜みなっと】で電動自転車(e-バイク)やクロスバイクがレンタルできるので、自転車で行くという手段もあります。
車で行く
名称 | 大峠隧道 |
住所 | 〒796-0202 愛媛県八幡浜市保内町宮内 |
営業時間 | 24時間 |
料金 | 無料 |
高速IC・主な都市からの所要時間
松山自動車道「大洲北見IC」から約35分
松山市から
松山駅から国道378号経由で約1時間半
八幡浜市から
八幡浜駅から約20分。
大峠隧道までの道路情報と駐車スペースについて
伊方側
国道197号の大峠トンネル手前で分岐する道をひたすら登っていく形になります。途中までは斜面沿いに集落があり、集落内の細めの道を上りながら進んでいきます。
写真
集落の区間を越えると、急に山の中へ突入していきます。ここから大峠隧道までの500m程が非常に過酷。
▼写真のように道幅は1車線レベルの狭さ、落ち葉や落石で路面は荒れ気味、ガードレールがなくて落ちたらヤバイ箇所もあります。ただ、一応数か所待避所はあります。
伊方側のトンネル前には大きめの待避所があるので、トンネルを抜けなくても切り返しが可能です。途中の小さい待避所よりここまで来て停めたりき切り返したりする方がいいと思います。
八幡浜側
トンネル付近しか見ていないので推測にはなりますが、おそらくこっち側からの方がかなり行きやすいと思います。トンネル付近でも路面状態はそれほど悪くなく、道幅も伊方側よりは広めです。おそらくみかん畑の管理などで比較的需要が多いため、こちらの方が整備されているのだと思います。
トンネルから50mぐらい手前に待避所?があります。
それでも怖い部分はありますが、、
この先に進むと、トンネルを抜けるまで方向転換ができないので要注意。
一応バックで戻ることはできます。左右はみかん畑。
この先はもう切り返し不可能。
自転車で行く
【道の駅 八幡浜みなっと】で電動自転車(e-バイク)やクロスバイクがレンタルできます!
道の駅から大峠隧道まで約10kmです。少し遠いですが、車が大きかったり、すれ違い時のバックでの退避が苦手な方はレンタルサイクルが無難だと思います。
道の駅 八幡浜みなっとのレンタルサイクルについてはこちらからどうぞ
推奨準備物
明るいライトを持っていると歩きやすいです。スマホのライトでも足元だけは確保できますが、かなり心許ないです。
注意点
ガリバートンネルを車で行く場合は、車のサイズを確認し、擦ったり詰まったりしないよう十分気を付けましょう。
まとめ
・愛媛県にある大峠トンネルは、トンネル内にトンネルがある珍しい構造をしたトンネルで、通称ガリ
バートンネルと呼ばれて親しまれている。
・トンネル内のトンネルが激狭で、高さ2m以上の大型車は通行不能。軽自動車でも勇気がいるレベル。
・しかし地元の方はギリギリの隙間をトラックで通り抜けていく。
・トンネルまでの道も狭く、特に伊方側は路面状態も良くないので要注意。八幡浜側から行くのを推奨。
・道の駅八幡浜みなっとのレンタルサイクルを借りていくこともできる。
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